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東京歯科大学 | 図書館

2012年03月09日

JANULシンポジウム「学術情報流通の改革を目指して5」出張報告

いるかです。

整理係の石塚さんが、「学術情報流通の改革を目指して5」に参加してきたので、報告してもらいました。

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国立大学図書館協会シンポジウム「学術情報流通の改革を目指して 5 〜電子ジャーナル・コンソーシアムとバックファイルの基盤整備〜」
2月7日(火)東京大学生産技術研究所 コンベンションホール
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国立大学図書館協会(JANUL)主催、国立情報学研究所(NII)共催、大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)後援で開催されたのが、今回のシンポジウム。ドイツ、フランスはコンソーシアム活動が進んでいて、電子ジャーナルの完備が国レベルで行われている。米国よりも学ぶべきところが多く、お二方を招いてのシンポジウム開催となった。

●  Markus Brammer氏(ドイツ・TIB)
目的:電子資源をドイツの研究機関学術機関に提供するため。科学者、学生対象で自由にDBにアクセスし、使えること。 学生は大学のネットワークを通してアクセス。2004−2010年のプロジェクト。9つの機関が参加。年度ベースで資金提供あり(連邦政府、地元の援助、16の機関の資金提供)。9つの機関をまとめたのが、DRF(ドイツ学術振興会)。分野別ワーキンググループがあり、特定の分野ごとに討論を重ね、ふさわしい交渉者を決定し、交渉を行い、情報交換をしあう。

● Andre Dazy氏(フランス・Couperin)
Couperin(クーペリン)はフランス唯一のコンソーシアム、共同組合のようなもの210のメンバーからなり、300〜800ユーロ払って活動。
Couperinの活動目的: 
電子的ライブラリー。メンバーに対してベストな価格で提供の交渉。国レベルで学術情報に  アクセスし、皆が平等に情報をとれるようにする。その他の作業としては商業ベースではない学術情報の流通、促進、Contents開発。
Couperinの2つの部門。1.研究予測。運営促進、新しいリソース。 2、交渉担当。
商業的なところに偏った運営にならないように、言論の自由、ロビー活動、新しい事に実験的チャレンジ。

●関川雅彦氏(JUSTICE委員長・筑波大学)
 配布資料を参照。
JUSTICE参加館ではバックファイルの整備に2010年総額6億円が拠出されている。特にこれらについて国レベルで、NIIと大学図書館による共同整備の取り組みを一層強化する。

●パネルディスカッション(静岡大/加藤憲二氏、NII/安達淳氏、Brammer氏、Dazy氏、筑波大/関川雅彦氏)
日本においてはなぜ、ドイツ、フランスのようにNational Lisenceがうまく行かないか。両国に学ぶべき、ところが多い。情報格差をなくすために政府を動かすことが必要。ドイツでは資金が出される、図書館支援の定義があり、図書館支援プログラム、拡充するためのグループがある。フランスも政府も政治家もより良いプロジェクトに資金提供をしてくれる。ユーロの経済危機前だったので、予算ももらえたと思う。

●感想
現状は厳しいけど、目標は高く・・・大学格差なく、地域格差なく、研究者が電子資料にアクセスできたら、良いと思う。ドイツにしても最初は委員会のような小さなものからスタートし、コンセンサスを作り、サービスの評判良く、それがプロジェクトに発展。国家の特別予算を獲得・・・。やはり、地道なところからの出発、ネットワーク作り、情報交換が重要なのだと思える。出版社と応対して行くのは並大抵ではない。JUSTICEは国立大学と私立大学のコンソーシアムがひとつになり、世界でも有数のコンソーシアム組織となった。少しずつでも事態が進展し、電子ジャーナル利用が個々の環境によってしまうのでなく。てより開かれた世界になってくれることを願いたい。

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http://www.nii.ac.jp/content/justice/news/2012/0105111529.php
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石塚さん、お疲れ様でした。
posted by irucaa at 14:51| 出張報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする